【プロミ2018】「THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING 2018 What is TOP!!!!!!!!!!!!!?」感想

2018年8月4日・5日、幕張メッセイベントホールにて「THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING 2018 What is TOP!!!!!!!!!!!!!?」が開催されました。

私も両日とも現地にて鑑賞しましたので、その感想を書いていきたいと思います。

【ざっくり目次】
・前回のあらすじ
・1日目
・2日目



前回の「THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING 2017 765PRO ALLSTARS -Fun to the new vision!!-」は、765AS単独のイベントとしては10th以来1年半ほど間が空いていたこと、そして大型イベントとしては7th以来4年半ぶりの全員集合ということもあり、その「場」それ自体の価値が中心で、イベントとしては手探りの部分も多かったと思います。ただその中でも、後の「MR」への布石や、イベント用新曲『紅白応援V』のコール収録など、新たな試みも多く、一種の「実験場」としての役割も果たしてました。そこで私も「今回はどんなものを見せてくれるのかなあ」などと思いながら今回の「プロミ2018」に赴いたのです。

1日目

今回のプロミの構成は、前回盛り上がった『紅白応援V』に始まり、前回と同じく事前アンケートを基にしたトーク、ドラマ(ゲスト登場)、ライブと、基本的に前回の構成をそのまま持ってきた形でした。この構成に関しては少なからず落胆もあって、前回の要素を特に変化をつけるでもなくそのまま持ってきて、しかし前回のような企画は減り(リクエスト企画自体は前回もありましたし)、正直前回の焼き直し感が強かったです。トークテーマなども過去を振り返るようなものが多く、前回のような「先(new vision)」を見せる要素がほとんど無かったのも大きかったかもしれません。

もちろん、タイミング諸々で出せるものは限られるでしょうし、そもそも特に新しいカードも無かったのかもしれません。しかし、それでも企画として新しいことはいくらでもできるでしょうし、特に今回の朗読パートなどは、前後のコーナーとビミョ〜〜〜〜〜〜〜〜に繋がってるような繋がってないような演出だったのを、よりガッツリ繋げてシームレスにすれば、それだけで新しい試みになったろうに、そこはなんとも中途半端でした(フェス云々の話題で、その後のライブパートをそういう演出にするのかと思ったら全く関係なかった)。

そして中村先生の「終わり」を意識させる挨拶。

これといった新情報も無く、イベントの停滞感も相まって「いつかは終わりが来る。だから、今を一番楽しもう(意訳)」という言葉の「終わり」の部分を重く受け止めてしまい、なんとももやもやしながら1日目を終えました。

あ、とは言っても全く楽しめなかったということでは無く、ASの面々が揃った絵面を見るだけでえも言われぬ多幸感は感じますし、トークは安定して面白く、生の演技を見るのも楽しいですし、ライブパフォーマンスの完成度も初星を経てさらに高まっているのもあって、めちゃくちゃ素晴らしかったです(『Vertex Meister』の楽しさたるや!)。要は演者さんに依るところは全面的に楽しみました。

ところで私は初日アリーナCブロックの端の方で鑑賞しており、普通アリーナでは前の人たちの頭の間からチラチラと見る感じだと思うのですが、私の前の席の人の隣が空席だったために席の間に陣取り(さぞ見やすかったでしょう)、私の前の頭と頭の間の隙間が埋まってしまい、起立時はほとんど見えてませんでした(最近はもっぱらスタンド席だったのですが、その見易さを再確認しました)。というわけで、ステージ上の細かい話は2日目の方で書きます。


2日目

そんなこんなでもやもやしたまま2日目を迎えたのですが、「1日目と大して変わらんだろうし、とりあえず目の前のものを楽しもう!中村先生も言ってたし!」などと、昨日より席が近く普通に見えそうなのもあって、軽い感じに気持ちをシフトして臨みました。

実際構成自体はさして変わっていなかったのですが、諸々のチューニングで想像以上に楽しめましたし、何より最後は軽い感じで臨んだ姿勢を正されるほど重いものを投げかけられたので、この2日目は本当に参加できてよかったです。

まず前半のトークパート。ガミP、フェチ川さん、柏谷さんを交えたライブ振り返りは、興味深い話も多く聴けました。特に「生バンドの良し悪し」についての話などはなかなか興味深かったのですが、やはり生バンドライブはまた観たいですね。そしてそこでは『LEMONADE』を何卒......(KIRINJIのセルフカヴァーがメチャクチャ素晴らしかったのです)。



しかしそろそろアンケートのネタもないでしょうし、次があるなら何かしらの企画が欲しいですね。その後バネPが「先」についての話題を出してくれたのも嬉しかったです。

あ、その前のとってつけたような「トップ選手権」も、1日目で「“What is TOP!!!!!!!!!!!!!?”要素あったっけ?」と気になっていたところだったので、多少は回収された感がありましたね。

続く朗読パートも1日目に比べハジけていて、前回の「殴り合い」的なところもそうなのですが、今回は「“Orange”をやたらいい発音で言うあさぽん」や「それに乗っかり自滅する釘宮さん」、そして「三組三様の百合演技」及び「ヤンデレ雪歩」(先代の「ヤンデレ妹」を連想させるパワーでした)などなど、ただの無茶振りだけでなく「演技合戦」として非常に楽しませてくれました。

ライブまでの繋ぎトークも、1日目のこれまたとってつけたようなアイマスおじさんトークと違い、ステラステージ開発陣による開発秘話は非常に面白かったです。こういう裏方のお話が聞けるのはアイマスの良いところの一つですし、こんな感じでいろんな分野の方のお話が聴ければ楽しそうですよね。内容的にはバグチェックの大変さと、周りにいた同業と思われるPたちの同意の声が印象的でした。

そしてライブパートの新曲ゾーン。『そして僕らは旅にでる』の目線の流れや、『星彩ステッパー』ラストの歩いていく振り付け、『Vertex Meister』のアクション振り付けなど、1日目では全く見えなかったところが、自分の目で見られて最高でした。

そして『Blooming Star』。1日目も十分素晴らしいパフォーマンスだったのですが(メロからサビへの抑揚の感じとか)、2日目はさらに完成度を増していて、特にラスサビは圧倒的で、完全に961の風格をまとっていました。高橋さんはトークでの溢れるオタク感と若林神との舎弟感もよかったですね。

続くリクエストコーナーですが、一応私の選曲も挙げておきます。

A(伊織・響・貴音):『DREAM』
B(春香・亜美・真美):『Honey Heartbeat』
C(あずさ・律子):『シャララ』
D(千早・やよい・雪歩・真):『キミはメロディ』

実際の選曲は次の通り。

A:『きゅんっ!ヴァンパイアガール』
B:『サニー』
C:『シャララ』
D:『アマテラス』

まあ当たったのは既定路線の『シャララ』ぐらいで、それも含め「最大公約数っぽいな〜〜」って感じの選曲でした。聴けばそりゃあ「良いなあ」とはなりましたけど(負け惜しみ感)。

個人的にDの「ダブルデート」感を煽るような選曲は当然考えたものの、やよいや真の方をないがしろにしている気がして避けたので、実際に『アマテラス』が来た時は「あ〜やっぱそっちか〜」と思ってしまったのですが(その後は自棄になってコールしました)、その後の『MUSIC♪』へのダンスミュージック繋ぎがかなり綺麗だったので「あれはあれでよかったな」となりました。『MUSIC♪』自体は、朗読の「フェス」イメージとか「てっぺん目指せ!!」の歌詞から持ってきたのかもしれませんが、特に上手いとも思わず「それとか紅白とか入れるならPMやSMのカップリング入れてくんないかなあ」などと1日目は思っていたので、そこも回収された感がありました(とはいえ『inferno SQUARING 』とかは聴きたかったですが)。

というわけで、ここまではかなり無邪気に楽しんでたのですが、その後の挨拶パートで演者さんたちがそれぞれに「アイマスへの想い」を語るにつけ、どんどんエモーションが高まっていきます。浅倉さんの出演をめぐる出来事を始め(雪歩担当としては浅倉さんはもちろん、待ってくれたASの皆さんにも感謝しかありません)、感極まってしまった今井さんなど、口々に想いを語る姿は、さながら劇場版の春香のようでした。

思えば前回のプロミでは、キングの言葉を発端に「続けること」という目標が立ち上がった。そして今回のプロミでは「続けたい」という想いをそれぞれに口にした。

では対する「プロデューサー」達はどうなのか?

前回のプロミの頃と比べればだいぶ増えたとはいえ、AS単体での活動は未だ少ない。ステラステージも売れたとは言い難い。

一方で好調のミリシタでは「先輩」と仰ぎ見られる安泰の立場ではあるが、その中心ではない。

「プロデューサー」が「続いて欲しい」と思っているのは、象徴としての「765AS」つまり「アイドルマスター」それ自体であり、「765AS」そのものでは無いのではないか。

これらは私の勝手な想像ですが、こういった思いが少なからずあったのではないでしょうか。そして、それが中村さんの「いつか終わりが来る」「並んで歩きたい」といった言葉や、それぞれの「続けたい」といった言葉に現れたのではないでしょうか。

あさぽんのブログにもあるように、我々「プロデューサー」は「楽しんでますか?」と聞かれれば「イエーイ!」と応えます。「アイマス続けさせてくれますか?」と聞かれても同様に応えるでしょう。では挨拶中の「ガンバレー」も含め、それは本気の応答で、ノリや反射でないと言えるでしょうか。

今回の挨拶で問われたのはそこなんじゃないかと思います。少なくとも私はそう受け止めました。劇場版の伊織の言葉がリフレインします。

「アンタはどうなの? 春香も可奈も、どうしたいのかを言っただけだもの…。言いたいことがあったら、言うべきよ。そのために春香はあそこで待ってる…。」

私個人としては、その問いに対し「続けたい」と答えるほかなく、とはいえ「だからこうするべき!」と啓蒙するような立場にはないので、自分なりに関わりを続けていければと思っています。

......なんだかこういうエモい感想が出てきたことに自分でも驚いていますが、それだけ大きなものを受け取ってしまったのだと思います。はじめ私はプロミを「実験場」と表現しましたが、実際のところ結果的にはそれよりも「想い」を発露・共有する場になったと思います。それは企画の意図を超えた形で。

構成とかに関して言いたいことはありますが、しかしここで受け取った「想い」は大事にしていきたいと思います。



それでは、消灯ですよ。