
2026年9月20日・21日に国立代々木競技場 第一体育館で開催された「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 14thLIVE」、DAY2「Blooming Sign」は現地にて鑑賞したので感想を書いていきます。DAY1の感想は↓
tokifuji.hatenablog.com
「765NEI」以来、およそ1年ぶりの現地参加だったのですが、まずは行ってよかったです。生身の人間がステージ上で歌ったり踊ったりしているのを見るという根源的な感動は、やはり配信やxRライブでは味わえないということを改めて感じました。配信は配信で楽なのですが、これも大きな音を浴びながら大勢の人の中で声を出したり体を動かしたりする楽しさは現地でしか味わえないものがあります。
客席やステージについては特に文句はないのですが、会場内・外の動線がかなり分かりづらかったです。特に退場時は台風の影響による豪雨もある中、規制退場もなく、狭い出口にぎゅうぎゅうに詰め込まれて大変でした。どこに向かっているかもわからず、道は軽く冠水してるわ傘は浸水するわで宿にも辿り着けないかと思った。

この世の終わりみたいな帰り道
閑話休題
ツイン主演制の難しさを感じたDAY1でしたが、DAY2に関しては端的にめちゃくちゃ楽しかったです。特に莉緒公演に関しては今までの主演公演の中で一番好き。
ただしこれは久々の現地ということでの高揚感だとか、莉緒関連で好きな曲が多いとか、自分が山口立花子さんのファンであるとか個人的な要因も大きく、ツイン主演制による弊害が解消されていたわけではないと思います。やはり時間は足りておらず、しかしそれが比較的気にならない内容だったというだけでしょう。
もっと時間があればさらにできることも増えたでしょうし、今回の好評は初のツイン主演制という新鮮さとキャストの多大なる尽力があったおかげであり、これがこのまま定番化していっても物足りなさや不満が目立ってきてしまう気がします。言ってしまえば今回はそれぞれの主演公演の短さを豪華なおまけで誤魔化しただけで、ツイン主演制でなければ表現できない主演公演だったと言えるかは微妙で、今回楽しめたPも「自分の担当の主演公演もツイン、なんならトリプルでもいいや」とは必ずしもならないと思います。
今後もツイン主演制を続けるとして、「ツイン主演制“でも”いい」ではなく「ツイン主演“が」いい」と思える内容にしていく必要があると思います。それはどういうものなのか考える前に、まずは今回のDAY2を振り返っていきましょう。
馬場このみ主演公演「Come Know Me」
このみさん公演は、前半で「アイドルにならなかった、それはそれで幸せな可能性」を認めた上で、後半「アイドルを選んだ現在」を改めて肯定するという2部構成。
今回の席がスタンド中間で少し遠めだったため「主演にしては地味めの衣装だな」と思ったぐらいで、後半にに至るまで意図に全然気づきませんでした。
そのぶん11thのロコも連想する衣装チェンジの瞬間には大きなカタルシスがあり、構成的にも視覚的にも非常に分かりやすくテーマが示されていました。セトリの意図も明快で、それでいて突然『侠気乱舞』が入るなどの遊びもあり(これは社会全体がヤクザ化してることのメタファーと捉えました。絶対違うけど)、短い時間の中でまとめるためによく考えられているのが伝わりました。新曲『If I…』も公演を総括するような、良いエンディングテーマとなっていたと思います。
個人的に良かったのはミリアニ8話の探偵姉妹による『ジェミー』(渡部恵子さんが見るたび上手くなってて驚く)と、それぞれの声のバランスが良かった『it's me』(大関さんも入れて「Jus-2-Mint」が揃ったところも見たかったけど)。
とても綺麗にまとまっていましたが、尺に対してギミックが目立ちすぎてしまうところもあり、髙橋ミナミさん自身も語っていますが「その先の未来」を表現する時間が足りなかったのは仕方ないですが惜しいところ。
百瀬莉緒主演公演「Cheerful Love♡Call」
そもそも今回現地に行ったのは、世の中が景気の悪い話しかない中で「『週末だけのハーレクイン』でも聴いてパーっと踊りて〜」と思ったからなのですが、莉緒公演がドンピシャでそんな感じのライブになっていたうえ、全体通して好きな曲しか流れなくてずっとニコニコでした。時間は半分でしたが満足度は200%です。ありがとうございます。
本当にセトリが良くて、大好きな『WHY?』から始まり、ずーーーっと聴きたかった『真夏のダイヤ☆』が聴けた時点でもう100点。「Na-Na-Na」コールと一拍開ける特殊なクラップも現地でできて超嬉しかった。その後の『海風とカスタネット』『NO CURRY NO LIFE』というビーチを感じながら盛り上がる流れも良い。特に『NO CURRY NO LIFE』は4thで山口立花子さんを意識したきっかけかつ曲自体も大好きだったので、やってくれて良かったです。
チャットの演出から『Texting you』に繋がる流れも気が利いていましたし、大大大好きな『LEMONADE』まで流れてニッコニコ(選出理由は間奏のセリフで気づいた)。あえての元気なアイドルをそろえた人選も対比が効いていて歌声のバランスも良く、「タッチはあだち〜」が昴なのも完璧。そしてこの曲がカバーされるたびに、KIRINJIセルフカバー版では値上げされていたレモンの価格がそのままなのを聞いて「昔は物価が安かったな」と思うのが定番になってきました。『Be My Boy』も聴くたびに良い曲だなと思いますし、冒頭盛り上がってから一旦チルなブロックを挟むセンスも良い。
そしてこれを聴かなきゃ始まらない『花ざかりWeekend✿』から、慣れないお酒を飲む桃子にドキドキした『Border LINE→→→♡』、ラブラブな『ラ♥ブ♥リ♥』から前向き失恋ソング『ゲキテキ!ムテキ!恋したい!』(好き)に繋げるのも面白いですし、『Luvliminal image 』(好き)、『ラビットファー』(好き)、『Dance in the Light 』(伊織と歩ばかりに注目してたけど改めて昴にめちゃくちゃあってると思った)と、ここのメドレーは好きな曲しかありませんでした。
そして何より散々盛り上がった後で本命の『週末だけのハーレクイン』が来るという構成も最高で、この曲はいつ聞いても本当に元気が出る。立花子さんがセトリについて「今回は前向きな曲を選んだ」と語っていましたが、とはいえ単純に「前向き!元気!」という選曲ではなく、失恋してたり、憂鬱を抱えていたり、想いを伝えられなかったりと、ままならない人生の中でそれでも前を向くような曲が多く、まさに「悲喜もこもごもあれども今宵歓迎いたしましょう」な精神が貫かれており、クライマックスで満を持して『週末だけのハーレクイン』が流れた時の多幸感はそれはもう半端なかったです。
ひたすらに楽しかった祭りの締めとして歌う新曲『Waking Up My Heart』も格好良く、特にサビの終わりにスポットライトを浴びながら踊る姿が最高にキマっていました。あと余談ですが、現地で見る莉緒の衣装のスパンコールがキラッキラで、遠くからでもどこにいるかすぐ分かる人間ミラーボール状態だったのも最高でした。
その後のデュオパートは席がトロッコの停止位置に比較的近く、お二人をじっくり見られたのも良かったり、いずれにせよもう何がきても楽しい状態になっていたので何も考えずただただ盛り上がっていました。二次会の時の会場の盛り上がりも凄かったですし、久しぶりの現地がこの回で良かったです。
というわけでこのDAY2はもちろん、DAY1も色々考えたりコメンタリーが面白すぎたのもあり、結果的にはこのツイン主演制もかなり楽しみはしました。
しかしライブ後の主演キャストの方々の並々ならぬ関わり方を聞いたりする中で、改めて再現性は低いと思いました。今回はイレギュラーゆえの熱量があったから良かったものの、これが基本になってしまうと各所への負荷が高すぎてすぐに破綻してしまう気がします。結局のところ「ツイン主演制」という企画自体の練り込みが浅かったのは間違いなく、そもそもの「ツイン主演制」の意義を問い直すことから必要でしょう。
今回の2×2公演を観て、まず感じたのは「ツイン主演制」に向いてるアイドルと向いてないアイドルがいるということです。エミリー・まつりのように独自の世界観そのものを表現する必要があるアイドルは難しく、このみ・莉緒のように分かりやすい物語やシンプルなコンセプトを立てられるアイドルは比較的やりやすいと言えそうです。
これまでの主演で考えてみると、ロコはライブドローイングを削れば成立しそうですが普通のライブになってしまいそうで、百合子は物語をダイジェストにすれば比較的成立しそうですが、物足りなさは出てしまいそうです。麗花さんは個性の強いアイドルと組むだけで「普通さ」が際立つため万能で、歌織さんも「歌」というテーマが分かりやすいため合っている方でしょう。紗代子はバトンタッチの演出はできない分勢いは表現できそうですが、千鶴さんはあの世界観を表現するのが今回のエミリー以上に難しい気がします。
もちろんツイン主演になったらなったで別のコンセプトになるのでしょうが、いずれにしても合う・合わないは出てきそうです。
そしてツイン主演で魅力が減じづらいアイドルにしても短縮版になってしまうことに変わりはないわけで、ツイン主演制というのであれば単純なユニット推しではなく、二つの主演公演が互いの魅力を引き立て合うようなものが望ましいでしょう。
今回のこのみ・莉緒のように「大人」みたいな括りにすると(実際はそうなりませんでしたが)差が出しづらく互いの個性を打ち消してしまう可能性が高そうですし、エミリー・まつりは「大和撫子」「(洋風の)姫」で対立軸を組めそうですが、それ以前に各々の世界観を表現するので手一杯だったように見えます。
全く違うコンセプトを並べても当然ガチャガチャするだけでしょうし、同じ軸の正反対のコンセプトを並べるというのが一番分かりやすいのかもしれません。
例えばギミックモリモリの茜ちゃんと普通の麗花さん(もう実現不可能ですが)、孤高の朋花と友達大好き恵、落ち着いた大人の風花さんとわんぱくキッズの環などの組み合わせがパッと思いつきましたが、意外とちょうどいい組み合わせは多くなさそう。
とはいえ正直単独主演ができるならそれに越したことはないですし、では別の見せ方があるのか?などなど、まだまだ課題は山積みのように見えます。願わくば全ての主演が担当Pやキャストの納得のいく形で完走できることを願っています。欲を言えば諸々の課題を一気にひっくり返すような、画期的なアイデアが見られればなお嬉しい。
ひとまずは今回のライブに関わった皆さん、特に主演キャストの皆さん、本当にお疲れ様でした。
15thの発表はなかったものの、来年はデレミリ対バン(行きます)、ミリシタ10thもあるので楽しみは尽きません。
それでは今回はこの辺で。
消灯ですよ。