ミリオンライブ!「M@STER SPARKLE2 01」ボンヤリ感想

9月29日発売の「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE2 01」聴きました。

 


 

ミリオンとしてはおおよそ4年ぶり、4度目となるソロシリーズで、前回の無印「M@STER SPARKLE」シリーズでは無かったAS組のソロも収録されています。

 

少し前に記事にも描いた通り、ミリシタ「MILLION THEATER SEASON」プロジェクトの楽曲が良くて曲を聴くモチベーションも上がってる中、さらにMA4が終わって間をおかずASの新ソロ曲が聴けるということで、この展開はうれしいところです。

 

というわけで、シリーズのトップバッターである今作「01」の感想を1曲ごとに並べていきます。(アイドルごとの歴史とか物語をそこまで微細に把握してるわけではないので、大概ボンヤリした感想です)

 

01:アロー彗星
作詞:きみコ
作曲:きみコ、佐々木 淳
編曲:佐々木 淳
歌:ジュリア (CV.愛美)

 

どポップ。作詞はもちろんジュリア専属のきみコさんで、作曲は佐々木淳さん。この「nano.RIPE」コンビとしては『プラリネ』『アイル』を制作しているという、座組み的には紛うことなき正統派ジュリア楽曲。しかし、今作はこれまでの楽曲と比べても格段にポップで、「期待と不安を抱いて夢を追う」という全3曲ほ主題からはは完全に変わり、ストレートなラブソングになっています。とっても爽やか。ちなみに「アロー彗星」は実在する彗星ではなく、おそらく「ジュリア」→「星」→「ハレー彗星」→「ハロー」→「アロー」→「キューピッド」→「恋」みたいな連想から出てきたものじゃないかと思います。そしてハレー彗星は初めて発見された周期彗星ということで、そこから「初恋」という主題につながったのかもしれません。まあ、だからなんだということですが、これをどう読み解くかは有識者に任せましょう。

 

 

02:Purple Sky
作詞:山本メーコ(Hifumi,inc.)
作曲:櫻澤ヒカル(Hifumi,inc.)
編曲:古峰拓真(Hifumi,inc.)
歌:北沢志保 (CV.雨宮 天)

 

オっシャレ〜。楽曲を制作した「Hifumi,inc.」チームは最近『ReTale』なども提供した佐高稜平さんも所属する団体で、ちょっと調べたらアニメ監督の水島精二さんやアイマスで多数作詞をしているオノダヒロユキさんが所属してビックリした。これまでのエモーショナルなソロからは打って変わり、悟りを開いたような軽やかで落ち着いた楽曲になっています。前3曲では割と「素直になれず強がるけど……孤独」みたいな曲だったと思うのですが、今作では肩の力が抜けて「人は人、自分は自分」みたいな視野の広がった歌詞が印象的。曲も歌詞も個人的に好みで、このCDの中ではいちばん好き。

 

 

03:K・A・W・A・I・I of the WORLD!
作詞:松井洋平
作曲・編曲:板垣祐介
歌:野々原 茜 (CV.小笠原早紀)

 

ザ・松井洋平『ココロ☆エクササイズ』から『未来系ドリーマー』までコンスタントに楽曲提供する板垣さんのファンキーな曲に乗せて次々と繰り出される言葉、言葉、言葉。歌詞カードを見ると分かりやすいのですが、文字がページギリギリまで詰まっていて他の曲と比べて2倍ぐらいあります。もちろん文字だけではなく中身も詰まっていて、この情報量はまさに松井洋平。その情報量に圧倒されて歌詞を読解する気力がなくなったのであとは有識者に任せます。何はともあれちゃきさんがんばれ。

 

 

04:あたためますか?
作詞:安藤紗々
作曲・編曲:小野寺祐輔
歌:佐竹美奈子 (CV.大関英里)

 

やさし〜い。元気が前面に出てた前3曲のソロからこちらも打って変わって、優しさを前面に出した落ち着いた楽曲。作曲はおそらくこの曲で初めて名前の出た小野寺祐輔さん(Twitterもこのタイミングで始めてました)。作詞は前作『満腹至極フルコォス』に引き続き安藤紗々さん。いつも発想は面白いので、あと一歩、今後ブレイクスルーがあれば超いい作詞家になるんじゃないかと思ってます(お前どの立場で言ってんだというのは承知の上ですが、どうしても言いたくなっちゃって)。美奈子の歌は独特な歌謡曲っぽい節回しが印象的だったのですが、今作ではファルセットの効いた大人っぽく、表情の見える豊かな歌声でした。美奈子としては7thライブの『Super Duper』でもいい味出したりしていたので、今後のボーカル表現にも注目していきたいです。

 


05:HAPPY♪STEPPING‼︎DREAMING☆
作詞:KOH
作曲・編曲:新田目 翔
歌:天海春香 (CV.中村繪里子)

 

意外と歌詞が味わい深〜い。作曲は『花盛りWeekend』や『Flyers!!!』の新田目さんさん。作詞は『思い出はクリアスカイ』以来の作詞のみ参加となるおなじみKOHさん。春香にまつわる要素をストレートに読み込んだ歌詞が一周回って逆に新鮮。まず冒頭から「始発」「潮風」「ホームグラウンド」の言葉から、アニメで春香の地元のモデルとなったと目される東海道本線二宮駅を描いているのが分かります(二宮駅はちょうど海が近いのですが、アニメで描かれたわけではないのでここで「潮風」が出てくるのがすごい)。この冒頭からも伝わるように、この曲では素の春香を描いたものになっています。遅刻するとか、靴紐解けてるとか、そういうドジな描写がリズムになっていくのが音楽的にもキャラクター描写としても面白い。「七転び八起き」や「リボン」など、あまりにそのまま春香なワードも、当たり前すぎて逆にこれまでフィーチャーされてこなかった盲点かもしれません。「765AS」としての立ち位置を強く意識させるMA4『I'm yours』(名作)の次にくるのが、春香個人にフォーカスしたこの曲というのは、バランスとして結構いいかも。

 

 

それぞれに聴きどころがある今回の「01」でしたが、全体としてはやはりちょっと大人になったような、落ち着きのある楽曲が多かったと思います(茜ちゃん以外)。

 

ただ正直ちょっとどれも地味で、「THEATER SEASON」の楽曲と比べれば、力の入り具合が違うと感じてしまうと言わざるをえません。とはいえ一定の良さはありましたし、まだ47曲も残っているので、そのうちぶっ刺さる曲も出てくるでしょう。目下の関心は千早の新曲で森由里子先生の「おとぎ話シリーズ」新作が聴けるかどうかです。

 

これを書く前は本当にボンヤリした感想しかなくて、字数が埋まるか心配でしたが、書いてるうちにいろいろ曲や歌詞の面白さにも気づけたので、文章としてアウトプットするのはやはり大事だと思いました(ボンヤリ)。

 

 

それではこの辺で。

 

消灯ですよ。