【学マス】「学園アイドルマスター」からコンテンツの変化をぼんやり考える

2024年3月5日、アイドルマスターの新ブランド「学園アイドルマスター」が発表されました。

 

舞台はアイドル養成学校「初星学園」。プレイヤーは同学園のプロデューサー科の大学生となり、高等部のアイドル候補生をプロデュースしていくという流れになるそうです。

 

アイマスとしては2018年の「シャイニーカラーズ」以来6年ぶりの新ブランドとなりますが(スピンオフ的な展開としては2023年4月に活動を開始した「vα-liv」があります)、今回の学マスにおいていくつか興味深い変化が見てとれたので、その変化についてボンヤリ考えていきます。

 

目次

 

ユニットから個人へ

個人的に一番興味深かったのは、本作では基本的に1人のアイドルに絞ってプロデュースしていくという点。

 

2014年に開始した「SideM」から、それ以前の「シンデレラガールズ」と「ミリオンライブ !」もリズムゲームがメインとなるにつれ、アイマス全体ユニットを中心とした展開が基本となっていました。

 

ユニット展開の利点としては、多くのキャラクターを効率的に展開できる点、そしてキャラクター間の関係性を深く描くことができる点があると思います。

 

2010年台に「推し」という言葉が一般化して以降、「自分が好きな対象とどうこうしたい」というよりは、「一方的に眺めるだけで幸せ」的な価値観が主流になっていったと思います。

ユニット展開になると、自分自身と好きな対象との関係は他メンバーの存在によってどうしても薄まります。一方ただ推しを眺めていたいというのであれば、ユニット内でメンバーとわちゃわちゃしてくれている方が良く、むしろ自分の存在は邪魔という感覚になるでしょう。

「シャイニーカラーズ」ではもはや「プロデューサー」はプレイヤーがロールプレイする対象からも離れ、アイドルとプロデューサーの関係を外から眺めているような楽しみ方をされている印象です(私はシャニ未プレイなのであくまで外からの印象です)。

 

しかしここ数年、ストリーマーやVチューバーが人気を博してくる中で「推し」との距離感も少しずつ変化してきている気がします。配信の中では「推し」とコメントで直接コミュニケーションが取れたり、投げ銭で直接的に支援したり、「推し」の存在を非常に近く感じることができます。

学マスの「基本1人に絞ってプロデュース」という内容は、そんな時勢にも合致しているように思います。

もちろん一方ではキャラクター同士の関係性を楽しむ流れも未だ強く残っていて、学マスにおいても「ライバル」という形でその点はきっちり取り入れられているようです。

 

これらの流れは今の時流も感じさせつつ、それでいてアケマスの頃に先祖返りしたようにも見えて、アイマス20周年を前に時代が一周したみたいで面白いと思いました。

 

 

学園という舞台

もうひとつ大きな変化としては「学園」という舞台設定があります。

 

これまでのアイマスは基本的に「事務所に所属した新人アイドルを育成してトップを目指す」という、同じ形をとっていました。

 

それが今回はアイドル養成学校が舞台ということで、デビュー未満かつ、目指す場所もあくまで「学園での一番」を目指すということなので、より「成長」という要素が分かりやすく、これまでとはまた違った物語が見れそうです。

 

特に「物語」に力を入れていることをアピールしているのも、昔のソシャゲのように綺麗なイラストや豪華声優だけが売りのコンテンツより、「FGO」や「ウマ娘」、そして「シャイニーカラーズ」のようにシナリオの完成度が高いコンテンツの方が訴求力が高まっている近年の流れを感じさせます。

 

ところで「学園アイドルマスター」という名前を見たとき、どうしても「スクールアイドル」を描く『ラブライブ!』シリーズを連想してしまい、どう差別化しているのだろうと思いましたが、蓋を開けてみればアイドル養成学校が舞台ということで、完全に『アイカツ!』の系譜でした。

 

なので、2次元アイドルコンテンツとしては全く新しいものではないですが、ある程度ノウハウもあり、大きく失敗するようなことはなさそうです。

 

 

観客の描写

もう一点気になったのが観客の描写です。

 

これまでのアイマスのゲームでは、観客の姿は全く映らず、せいぜいライトの光で表現されるだけだったので、今回の学マスのPVで観客の姿がハッキリ映っていたり、曲に合わせて振りコピ?をするなど観客の表現に力を入れているのが印象的でした。

 

もしかしたら観客の反応によって、ビジュアル的に成長を感じられるようになっているのかもしれませんし、少なくともこれまでのアイマスには無かったライブシーンが見れそうで楽しみです。

 

 

まとめ

というわけで現状分からないところも多いですが、個人的にはこれまでとは違ったことをやろうという意思が明確に感じられて結構好印象でした。

 

最近はアプリゲームにどうにも手が伸びずにいましたが、今回の学マスは触ってみようと思います。楽しみ。

 

 

それでは今回はこの辺で。

消灯ですよ。