【シンデレラ6th】メットライフドーム公演二日目感想

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!!」西武...もといメットライフドーム公演二日目のLVに行ってきました。



もともとあんまり行く気は無かったのですが、洩れ聞いた「季節をテーマにしている」というのと、『フレデリカ、猫やめるよ』が歌われてなかったのとで、ちょっと興味が湧き当日券を購入しました。

正直なところシンデレラには最近ロクに触れておらず、理由としては5th宮城SSAの感想や、こことかに書いた通りなのですが、最近はもっぱら流れてきた曲でよかったやつを買ったり、アイステ(MOR)のついでにデレパを聞くくらいで、曲の文脈だのアイドル同士の関係性などはほとんど分かりません。

そんな感じの斜に構えた姿勢だったにもかかわらず(実際LVの席も前列の端で斜に構えてました)、意外なほど普通に楽しめました。むしろ文脈が分からない分、余計な考えが浮かばなかったのがかえって良かったのかもしれません。

というわけで本題の西...メットライフドーム二日目ですが、「とりあえず全部ぶちこみゃいいだろう」的な足し算思考の局地だった4th、「適当に並べたら奇跡的に物語にならないかなあ」みたいなぼんやりしたコンセプトの5thは何だったのかと思うほど、キレイにまとまったライブでした。全く何があったのでしょう?

まず今回のコンセプトである「四季の遊園地」+「時間経過」は、いつもの頭でっかち感は否めないものの、概ね成功していたように感じます。先行のCDシリーズ「SEASONS」の曲も活かしやすいでしょうし。まあ特に私の観た「夏」は、時間経過をドラマティックに描けるので上手くハマったというのもあるかもしれません(第3ブロックの音頭締めとか、かなり雰囲気が出てました)。また時間経過が意識されたおかげで、最近は割とあるときもありつつ無いときもある「ライブの流れ」がちゃんと生まれていました。いつもの「最後に盛り上げたい欲」も出ていましたが、流れの上で配置されていたので全然気にならなかったです。ここまでセトリが気にならなかったのはディレ1亡き後初めてかも。

次にステージ。メインステージ(城)+会場を縦断する花道+トロッコという、先の10thライブに比べるとかなりシンプルなものでした。これは10thの野球で言うダイヤモンド状のステージでの苦労を踏まえてのことでしょうし、合理的な選択だと思います。まあ面白くはないですけど。ただ幸か不幸かこのシンプルなステージのおかげで、後述の衣装含めソロは特に映えていたと思います。むしろ最近のド派手な城は、基本的に主張が強すぎてノイズになることの方が多いように感じます。曲に合わせて変形するとかすればいいのですが(無理か)。

それから衣装。今回は全員個別衣装だったわけですが、先述の通りソロではかなりプラスに働いていたと思います。また、広いドームで大勢の演者を識別する上でも必要だったのでしょう。一応最初に挨拶もありましたし、5thであった「誰が誰やら」感は全くなかったです。一方でキャラ先行のユニット曲はともかく、イメージ先行の夏の曲とかではやっぱりちょっと違和感がありました。花飾りをつけるなり法被を着るなりすればよかったように思いますが、まあ衣装ごとの事情があったりするのでしょう。

続いて演者さん。これはもうお綺麗だったり可愛らしかったりと皆さん素敵でした。個人的にはフレデリカas高野(高は‘はしごだか’)さんのコロコロ変わる表情と歌声は最高でしたし、ウサミンasまりえってぃさんのパワーには圧倒されました(10thからの物語を勝手に想像したりもして)。

演者さんといえば、今回は「声優さん」が出てくる場面が最初の僅かな自己紹介以外ほとんどありませんでした。また、前説とアンコール後の一部を除き、徹底してこちら(観客)側に「プロデューサー」と呼びかけず「みんな」や「みなさん」と呼んでいました。前日は観ていないので分かりませんが、もし同じならかなり意図的に「裏側」を排除していたのだと思います。

シンデレラのライブでは4th以降、観客側の「プロデュース」を必要としないほど出来上がったステージを作るようになっていましたが、ここにきてついに全てがステージ上で完成し、不確定要素たる「プロデューサー」は必要なくなったのです。また、アイドルが「アイドル」として活躍するステージの上では個としての「声優さん」はノイズにしかならないので、やはりオミットされたのでしょう。その良し悪しや、そもそも「裏側」を見せるのが売りだったアイマスとしてどうかなどはさておき、純粋な「お客さん」である私としてはスムーズに楽しめました。

曲に関しては、何よりソロが軒並みよかったです。シンプルな演出も相まって、2ndの時に感じたいろんな人が代わる代わる出てくる「フェス感」を久々に感じました。『フレデリカ、猫やめるよ』からの『in fact』なども、シンデレラならば許される流れだと思います。個人的にはこの「フェス感」こそシンデレラ本来の持ち味だと思っているので、久々に感じられてよかったです。

最後に「ドーム」という場についてですが、やはりこれといった感慨も物語も感じませんでした。しかしそれでいいのだと思います。無いものは無いんですから。もちろん、演者さん個人にはいろいろあったりするのでしょうが、声優さん個人の思いを伝える場がライブから消えた以上、それを知る機会も無いですし。それもまたシンデレラっぽい気もします。

...とまあ、感想としてはざっくりですがこんなところでしょうか。ライブ自体は非常に楽しみましたが、「シンデレラガールズ」というコンテンツ自体に根本的な変化は無かったので、今の私のスタンスもあまり変わらないと思います。ただ、これからも都合が合えばLVくらい観に行こうとは思いましたし、何より自分が距離を置いた作品やコンテンツに対して何かネガティブなことがある度に顔を出して「だから俺は距離を置いたんだ」と得意げに自己を正当化する輩が大・大・大嫌いなので、なるべく柔軟なスタンスでいたいと、より強く思いました。

それではこの辺で。


消灯ですよ。