ここまで『相棒』を見返すにあたって、初回、元日スペシャル、最終話を中心に、その後のストーリーに関連する話をつまんで見てきました。ただS17はなんとなく全話観てしまったので、今回はS17に絞って気になった話数を抜粋して感想を書いていきます。
1話『ボディ』
2話『ボディ〜二重の罠』
2話完結の初回スペシャル。右京さんが辞職をかけてショベルカーで小屋をぶっ壊す展開がスペシャル感あって良い。ただお話としてはイマイチまとまっておらず、ノリも軽いので、なんとも空気は緩い。今回初登場の柄本明演じる国家公安委員長・鑓鞍のキャラクターが良くて、今後も関わっていくので観ておいて損はない。
3話『辞書の神様』
season1、特命係の前身である「緊急対策特命係」の石嶺小五郎として登場した森本レオが別人役で再登場。初登場時とは全く違う認知症のおじいさんとしての演技が良い。
4話『バクハン』
角田課長と特命係が対立。冠城くんも4年目に入り、特命係の2人がそれぞれのやり方で真実を追っていく役割分担が固まってくる。そして、右京さんと相棒のドラマよりも、周囲が特命係を利用しては上手くいったり破滅したりするという構成ができてきて、今後の長期化への道筋がついた感じがある。暗い部屋で微笑む右京さんはもはや妖怪。
7話『うさぎとかめ』
特命係の「亀」。突飛な導入からは想像できないほど、真面目なポリティカルものになっていて良かった。
9話『刑事一人』
サルウィン共和国から日本に来た人々を排外主義者どもが襲う。票を得るためだけに思想なく差別を煽る政治家や、ヘイトクライム問題などリアルタイムの社会問題を扱うのは相棒のいいところ。ただ、情報提供してくれたサルウィン人をオーバーステイで入管に引き渡すくだりは、入管の酷さが露わになった今の目から見ると、便宜を図るなどなんとかならなかったのかとは思う。
11話『密着特命係24時』
オールバック刑事とワイルド刑事。警察密着番組パロディは面白かったが、そこまで上手くお話に組み込めてはいなかった気がする。
18話『漂流少年〜月本幸子の覚悟』
19話『漂流少年〜月本幸子の決断』
月本幸子卒業回。ゲストとして登場し、後にレギュラーとなった幸子さんならではというか、キャラクターが初登場時からは思いもよらない決断をする展開は長く続くドラマならではで、とても感慨深かった。しかし寂しい。
19話(最終話)『新世界より』
未来人登場。この話含め、このシーズンはどこかお話も演出もフワフワしていた印象だが、冠城くんで長期化していくにあたって、色々模索するようなシーズンだったのだと思う。
それでは今回はこの辺で。今のところS18も全話観ることになりそう。
消灯ですよ。