8月31日に発売された3ヶ月ぶりのシリーズ新作(ミリシタ周年で忙しかったのでしょう)「M@STER SPARKLE2 08」を聴いたので、久しぶりに感想を書いていきます。
01.美!美!美!ビルドUP!!
作詞:KOH 作曲・編曲:炭竈智弘
作詞はおなじみKOHさん。作曲の炭𥧄さんはアイマス初参加。これまでの海美曲同様のエクササイズ曲なんですが、KOHさんの独特なワードセンスが発揮されており、これまでの曲ともまた違った味を出していると思います。『裏表深層心理』のあたりからちょっと感じ始めていましたが、これまで曲とセットだったから自然に聴けていただけで、作詞のみ曲が増えるにつれ、KOHさんの歌詞のクセの強さが露わになってきた気がします。そのうちまとめて深掘りしたい。
02.Contrastet
作詞:藤本記子 作曲・編曲:松田彬人
作編曲の松田彬人さんはミリオン初期曲『朝焼けのクレッシェンド』『プライヴェイト・ロードショウ』以来久々の楽曲提供(その間『LEADER!!』のストリングスアレンジとしても参加)。さらに遡ると「虻音」名義で『アイドルマスター XENOGLOSSIA』 関連で2期OP『残酷よ希望となれ』の作・編曲を始め、複数の楽曲に関わっています。作詞は歌織さんソロ前2作『ハミングバード』『MUSIC JOURNEY』同様藤本記子さん。全体的には爽やかな良いポップスになっていて、若干『MUSIC JOURNEY』と方向性が被ってる気がしないでもないですが、歌詞含めこれまでのソロ2曲を総括するような曲になっていると思います。
03.オン・ステージ・プレーヤー!
作詞:松井洋平 作曲・編曲:AstroNoteS
真美の新曲『ユニーク・スター・プレイヤー!』と対応する楽曲で、もちろん製作陣も共通。2人の楽曲が対になるぐらいのことはまあ思いつくでしょうが、同時に再生してひとつの曲になるというのはさすがにすごすぎて笑うしかなかったです。片方づつ聴いてたらそんなにピンとこなかったんですが、合体バージョンを聴いたら評価爆上がり。全く不協和音にならないどころか、しっかり掛け合うしユニゾンするし恐ろしいほどに手がこんでいます。しかしそういうギミックを超えてこの合体バージョンが良いのは、双海亜実・真美の久々の新曲として機能しているところで、ふたつの曲でありながらひとつの曲でもあるという、亜美真美のソロ曲としてひとつの完成形を出して見せたと思います。ちなみに真美は「プレイヤー(PRAYER=祈る人)」亜実は「プレーヤー(PLAYER=遊ぶ人)」と、同じようでさりげに使い分けられていて、それぞれのキャラクターを表現しているところも手が込んでいます。
04.愛のMagic! Once Again!
歌:島原エレナ (CV.角元明日香)
作詞・作曲・編曲 m.c.A・T
DA PUMPのプロデューサーとして数々のヒット曲を送り込んできた重鎮m.c.A・Tがまさかの参戦。楽しいけど憂いのある、どこかnegiccoの曲を彷彿とさせる、つまりは大好物なアイドルポップスになっていてめちゃくちゃ良い。間奏のギターソロの入り方とかも最高で、シンプルな曲ながら聴きどころもいっぱい。今回の個人的ベスト。
05.ピンクローズアプローズ
作詞・作曲:mekakushe 編曲:佐高陵平 (Hifumi,Inc.)
作詞・作曲のmekakusheさんはシンガーソングライターとして活躍されている方で、訥々と言葉を紡いでいく(伊織のカバー・奥華子『ガーネット』にも通じる)スタイルは、作家的でないアーティスト的な魅力が良く出ていたと思います。歌詞もしっかり伊織のキャラクターをなぞりつつ、それでいてしっかり血の通った言葉になっているのがまた良かったです。そこに佐高さんの今風なアレンジが加わるバランスも良い。
久しぶりの「SPARKE2」でしたが、変わらずクオリティは高くて安心しました。今回はじんわり効いてくるスルメ曲が多い印象でした。またリリースペースも戻ってきそうで、次も楽しみ。
それではこの辺で。
消灯ですよ。