【ミリオン6th】仙台公演1日目感想

嫌な予感はしてたんです。

演出家の「今回は攻めます」発言に始まり、「テレビ番組」というテーマ、ユニットが前面に押し出されている点などなど、正直不安しかありませんでした。

まず、スタンダードなライブでさえ覚束ないのに「攻めます」とか言われてもって感じですし、これまでライブを中心としてきた「ミリオンライブ!」に対して「ライブ」と食い合わせが全然よくない「テレビ」をテーマに据えるのもよくわかりません。

ユニットに関しては個人的にですがかなり食傷気味だったりして、だって右も左も猫も杓子もユニットユニットユニットユニットユニットユニットユニットユニットで、こちらが自由に考えることなどできやしません。要は「公式」が「プロデュース」したものを、ただただ消費するしかできない現状が、「アイドルマスター」というものの根本からどんどん離れて行っていると思うのです(別に公式ユニットがダメとかではなく、それしかないのはどうなのって話です)。もちろん、これまでもユニット的に楽曲が発表されることは多々ありましたが、ユニット名が決まってるわけでもなく、詳細なバックストーリーがあるでもなく、こちらで想像したり、場面によって読み替える自由がありました。しかし今は全部「公式」が詳細にプロデュースしたものしか出てこず、特に家庭用ゲームが中心から外れて以降、ユーザーが「プロデューサー」であるというていは、もはや形骸化してると言ってもいい気がします(そのていを邪魔に思っている気さえします)。ここについても今回のライブで感じるところがあったのですが、とりあえず置いておきます。

ともかく、少なくとも個人的には乗れない予感はビンビンにあったのですから、そんなのはわざわざ行く方が悪いのです。それでも行ったのは「とはいえいい場合もあるかも」という期待が2割、当たり屋根性が8割でしたが、実際に当たってみたら思いの外打ち所が悪く、大怪我してしまったという感じです。

というわけで、こから色々批判的なことを言ったとしても、最終的に悪いのは私です。「いやなら最初から見るなよ」と言われれば終わる話です。しかし、見てしまった以上書かずにはいられないのです。

以上、前置きが長くなりましたが、以下、ライブ本編の感想です。



THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 6thLIVE TOUR UNI-ON@IR!!!!」仙台公演初日、現地目の前のLVで鑑賞しました。もともとLVのチケットも取り損ねていたのですが、ありがたくも譲って頂けたので無事?鑑賞することができました。

前段で様々不安要素を書きましたが、結果的に言えば、それらがそのまま的中した形でした。

その前にまず良かったところからあげましょうか。

・演者の方々が可愛かった

・衣装が凝ってた(光るのはさすがにびっくりした)

以上。

いや、もっといいところはあったと思いますし、パフォーマンスも安定して良かったのだとは思いますが、何せ構成やらなんやらにちょっと(悪い意味で)気を取られすぎて、全然集中できなかったというのが正直なところです。まあその辺はいろんな人が書くのでいいでしょう。

ということで気になったところを。

まず「テレビ番組」というテーマ。これが全く無意味どころか、テンポは悪くなるわ、ユニットパート以降グダグダになるわ、司会の美咲ちゃんが観客の方を向いて現地が映ると思ったら完全にミリシタのそれだわで、ハッキリこの件は無かった方が良かったと思います。むしろこのテーマでやる必然性が全く見当たらない。

ユニットを紹介しながら進行したかったのかもしれませんが、そんなのはわざわざ言われなくてもわかるし、ハッチポッチのルーレットの時も感じましたが、ユニットの紹介VTRが流れるたびに、明らかにライブが停滞してテンポが悪くなっています。このVTRの分余計に曲をやる方がはるかに良いのではないでしょうか。最後のユニットパートが終わった後、演者主導で従来のライブパートに移っていくので「あっ、もうテレビの件は終わったのかな?」と思ったら、最後の方にまた出てきたりと、一貫性もなくグダグダです。

だいたい我々LVはともかく、現地でまで中継の形で見せられるのはおかしいでしょう。そもそもLV自体が中継なのに、現地まで中継しているていでやったらLVは中継の中継になって、明らかに無駄な手間が生じています。そもそも中継感は特に出ておらず(左上に「LIVE」の文字が出るくらい)、せめてもの中継感を出そうと美咲ちゃんの背後から観客席を映すカットが入るのですが、これもただのゲーム画面というギャグ。いや映像に字幕重ねるのとか普通にやってるんだから、それぐらい現地の映像使えよ!別に美咲ちゃんも特別動いているわけじゃないし、静止画使ってでもやれたでしょ!...まあ、アンコールでこの映像が何度も繰り返された時にはさすがに笑いましたが。あまりに絵面が間抜けすぎて。

どうせテレビというていでやるのなら、協賛企業のところを提供読み風にやるとか、随所にCM見たく新情報を入れ込むとか、色々とやりようはあったと思いますが、「テレビ番組」というていは全く活かされていませんでした。

「テレビ」というテーマ自体ミリオンライブ!が積み上げてきた「ライブ」と食い合わせが悪いのでは、というのは先に述べましたが、「アイドルマスター」そのものとも合わないんじゃないかと思います。アイマスはもともとテレビという「表」舞台で煌びやかに歌い踊るアイドルの「裏」こそがメインのはずで、「表」だけで良いなら他の数多あるアイドルコンテンツと変わらないですし、「プロデューサー」という存在が出る幕はありません。

これはシンデレラ6thでも見られたことですが、最近の流れ的にいわゆる「2.5次元ミュージカル」みたいなのをやりたがっているんじゃないかと思ってます。ただそれはあくまで「表」だけを見せるもので、「裏」こそ重要なアイマスとは近いところにあっても、一線を画すものだと思っています。

閑話休題

次に「テレビ番組」というていに伴うユニット毎にパートを設けるという構成。先述の通り個人的にはユニット推し自体ちょっとアレルギーですが、この構成自体は別にいいですし全然理解できます。

ただ、その後ソロ+既存ユニット曲パート、つまりはいつものライブの形に戻るのですが、この流れがとってつけたようで非常に不自然(曲順もいつも通り雑)。もし万が一、フェスや対バンのような感じを出そうとしていたのなら、ソロはユニットパートに組み込んで、ユニット間コラボはユニット全員が揃ってないと意味がないと思います。テレビ番組というていの中、ソロはどんな流れで歌っているのか全然分かりませんし、ユニット曲は単にいつものやつをチグハグな衣装でやってるだけにしか見えませんでした。

ユニット毎の衣装というのも良し悪しで、これはシンデレラ6thでも思いましたが、ピコプラやCleaskyなどの癖の強い衣装は特に、そのユニット曲以外の時には結構ノイズになります。そこまでやるなら曲毎とまでは行かないまでも、せめてユニット毎のと全体用とで使い分けてほしいですが、やはり難しいのでしょうか?

それから問題の765曲カバー。これも別にいいんですが、イメージ通りの「ぴったり」な曲をユニットの記号としてやるだけならそこはばっさりカットして(ついでにテレビの件も)、その分入りきらなかったソロを入れるとかした方が、一つの公演としての完成度は上がった気がします。ユニット毎にパートを設けるのは、765の9thあたりを参照してのことでしょうが、あれは1パートでいろんなイメージを観れるから良かったわけで、今回のように似たイメージの曲を連続でやってもなあという気がします。ただそうすると選曲が非常に難しいので、そこは無理な相談か。

カバー周りで言えば、『スマイル体操』の振りを一緒にやろうという件、歌詞にリンクした振りで初めから歌を流せばわかりやすいのに、変に隠そうとするせいで最初の説明ではかなり飲み込みづらかったです。そして、「4Luxury」だけカバー2曲やったのとかも、ちょっとモヤモヤしました。人気グループの出番が長いとか、そこでテレビ番組感出されても。

他に細かいところで言えば、ユニット毎にちゃんとトークパートが設けられているのに、ユニットパートが終わった後、全員でまたユニットパートの振り返りをするのは冗長に感じました。ユニット毎のトークと被るところも多かったですし。冗長といえば、アンコール時に今日の公演の映像を使ってユニットを振り返るという演出。この短時間で編集するのはすごいけど、ツアーも始まったばかりで、せいぜい1、2時間前の映像を見せられても、さしたる感慨もないわ!その時間で曲を(略)

ざっとこんなところでしょうか。

こういうのは「攻めた」というより「奇をてらった」とか「支離滅裂」という言葉の方が近いと思います。

明日のLVのチケットも取ってしまったので一応観に行くのですが、明日が急に良くなっている可能性も...無いか。いっそ考えるのをやめて楽しんでみようか(できる自信はないけど)。

あっ、ここまで色々書きましたが、最終的には自分に合わないことを薄々感じながら観に行った私が悪いことは重ねていっておきます。そして今日ので大体わかったので、明日には精神をチューニングしてライブ後は「アイマス最高!」って感じになってるはずです。多分。


それではこの辺で。

消灯ですよ。