HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 総評

遅くなりましたがハッチポッチの総評です。短くまとまればいいな。

全体として、最近のアイマスライブ(要するにJUNGOさんが表に出て以降)の中では、かなり完成度の高い公演だったと思います。ここで言う「完成度」は、演者さんのパフォーマンスに対してではなく、ライブ自体の作りに対してのものです。

まず、最近のアイマスライブで見られる傾向として、次のようなことが言えると思います。

1. 一定のパターンに基づいたブロックの連なりによって構成される。

2. 序盤と終盤に盛り上がる曲を集め、バラードは中盤に置かれることが多い。

アイドルと曲の数が膨大なシンデレラ、ミリオンについては、1のようなやり方であれば必ずしも曲調に縛られず、セットリストは組みやすいでしょう(特にアイドルも曲調も多岐に渡ったデレ5thツアーなどでは合理的な組み方だと思います)。あるいは、いろんな展開を作ることで観客を飽きさせないための工夫なのかもしれません。しかし一方で、パターンがわかってしまえば正直単調に感じてしまう瞬間もあるのと、各ブロックごとで流れが完結していたりするため、その時その時の盛り上がりの割に、ライブ全体を通して考えると若干の食い足りなさが残るようなこともあったりします。これはバイキングで好きな料理を脈絡なく食べていくのに比べ、コースで食べていった方が結果として量の割に満足感が得られるようなもので、一つのパッケージとして観たときのライブの印象が薄くなってしまっているんじゃないかと思います。

2についても同様に「お客さんに盛り上がってもらおう!」というサービス精神なのでしょうが、盛り上がるだけがライブじゃないですし、バラードはしっとりと聴き入りたいわけです。そのためにはやはり、ブロック内で出来た急造の流れではなく、ライブ終盤の程よい疲れの中で聴いた方が、エモーションも高まり沁みたりするのです(眠くなるという人もいますが)。

あと「最初と最後にアガる曲入れとけばなんかいい感じに盛り上がって帰っていくだろう」みたいにナメられてる感じもなくはなく、実際その瞬間は盛り上がってしまうのですが、ちょっとヤな気分になったりもします。

とまあわざわざ一通り文句を言ってきたのは、ここまで言ったことが今回のハッチポッチではうまくカバーされていたんじゃないかと言いたかったからです。

まず単調になりがちだったブロック構成(ブロック内で流れが完結しているもの)は今回ほとんど感じられませんでしたし、シャッフルユニットのために最後まで興味の持続が途切れませんでした。また、全体が同じコンセプトのもとで貫かれていたので、食い足りなさを感じることもあまりありませんでした。それでも多少の食い足りなさが残るのは、やはり一曲たりともバラードがなかったのが大きいのですが、半端に入れられるよりはかえって不満を感じずに済んだような気がします(でも次回があるならちゃんと入れて欲しい)。

ライブの構成自体に不満を感じることはほとんどなく楽しめたのですが、その分選曲についてはちょこちょこ気になってしまいました。1日目の『HOME, SWEET FRIENDSHIP』と『PRETTY DREAMER』などは、やるんだったらオリメン揃えて、半端に揃えるくらいなら正直やらないで欲しいと思ってしまいました。2日目はオリメンにASが居ない『Shooting Stars』、すでに今井さん混みで披露されてる『Eternal Harmony』と、そこまで気にならない感じなので、その辺りのバランスもよくわかりません。そしてダジャレ選曲についても、出オチ以上のものではあまりなかった気がします。

......なんかちょっと文句になってしまいましたが、しかし実際のところはかなり楽しみましたし(2日目は特に)、間違いなくいいライブでした。

今回はとりあえずこんな感じで。

お疲れ様でした。



【おわり】