2023年1月27日、政府からマスクの着用を前提として、満席のライブ会場でも大声を出すことが可能になりました。これまでも会話程度の声量なら満席でも声出し可能、収容率50%であれば大声の発声が可能ではありましたが(その条件を満たしたPerfumeやブシロードのライブで声出しを解禁して話題にもなりました)、マスクの着用が前提とはなりますが、今回その収容率の条件も撤廃された形です。
いつかはこの日が来るとは思っていましたが、コロナの感染状況等に関する基準を設けてそれを満たしたら緩和するとか、明確なデータを検証して順次緩和するとかそういったことは無く、なんとなくの空気で緩和されていくとは思いませんでした。まあ現実はそんなもんです。
同時に5月8日新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを季節性インフルエンザと同じ「5類」に下げるということが発表され、段階的に国民負担が増えていくことが予想される一方、感染状況やリスクは特に変わっていないので、むしろ注意が必要な面もあるかもしれません。
・合同ライブで声出し解禁はあるか？
ともあれ、ライブでの声出しが解禁され、早速2月4日、5日の「バンドリ！」ライブをはじめとしたブシロード系で声出し解禁されたり、各所でも声出しが解禁される中、アイマスのライブでも声出し解禁が期待されるわけです。直近の大きなアイマスライブとしては2月11日、12日に東京ドームで開催される合同ライブになりますが、正直ここでの声出し解禁は厳しいと思われます。
前提として今回の合同ライブでは注意事項において声援は控え、「意図せず出てしまう一時的な歓声」のみ許されています。これを変更するとなると、この条件だからこそチケットを取った人に対する対応も必要となるでしょう。2月4日、5日の「バンドリ！」ライブでは、まず1月12日の時点で「本編終了後のアンコールでの声出し」が解禁されていたり、注意事項で声援に関する記述が無く(事後的な修正があったかは分かりませんが)、「公演中止、延期の場合以外でのチケットの払い戻しは情勢に関わらず原則行いません。」との記述があったりと、声出し解禁に向けての下準備がなされていたのが大きいでしょう。だから後出しで条件を変えても問題が無いとは言いませんが、少なくともそれによる批判やイメージ低下よりも、話題性をはじめとしたメリットが上回るとの判断だったのだと思います。また、アイマスの場合このように方針を変更する際は、バンナム全体の合意が必要となるため、自社で諸々を回せるブシロードや、個別のアーティストに比べてどうしても判断は難しくなっていきます。
さらに今度のアイマス合同は東京ドームという非常に大きな会場での開催であり、それだけリスクも大きい。また東京ドームとしては、3月18日の巨人オープン戦から声出しが解禁と発表されましたが、政府の発表後にある東京ドームの大きなライブとしてはアイマス合同が最初で、わざわざそんなリスクを取るか？という面があります。
そして、ライブの演出等においても、『CRYST@LOUD』のクラップ動画からも分かるように、声出し無し前提で作られているはずです。それを声出しありに変更することで演出もかなり変わるでしょうし、のべ100人を超える出演者の動きを調整したり、アナウンスを取り直したり、そういったことをこの短期間でするのは現実的ではないでしょう。
このようなリスクや膨大な手間を乗り越え、仮に声出し解禁できたとして、それによるメリットがどれだけあるか？というところもあります。客としては楽しい一方、現状の声出し無しを快適に思ってる層も少なくない中で、声出し解禁で間違いなく賛否両論あるでしょうし、客が集まるかも微妙です。その後のイメージもどうなるか未知数ですし、今回無理をしてまであえて声出し解禁する理由はあまり無さそうです。
しかし、今後のライブ間違いなく声出し解禁の方向には向かうでしょうし、今回も一部解禁ぐらいならありうるかもしれません。個人的には声出し解禁に対する覚悟がまだ全然できていないのと(人が密集してる中にいるだけでざわざわするようになってしまった)、もはやライブでの声の出し方もすっかり忘れてしまったというのはあります。また、アイマスのブランドが増え、人口も上がり、コロナ禍直前の時点で正直一昔前ほどの一体感は感じられなかった気がします。大量の曲を聴き込むのも大変ですし、この前のミリオン9thでも客の反応的にそこまで聴き込んでる様子も見られませんでした。仮に声出し解禁されたとして、最初は解放感で盛り上がるでしょうが、その後「昔のような」盛り上がりが戻ってくるのかも実際分かりません。
まあ、それにしたっていずれは慣れるのでしょうが、その辺の変遷も含めて今後の流れを見ていきたいなと思いました。
それではこの辺で。
消灯ですよ。
