【ドラマ】『小さい頃は、神様がいて』第9話感想

第9話はついにあんと渉が離婚する回。

 

てっきり次回が最終回だと思っていたので、まだ2話あるらしいことに驚きました。

 

序盤からあんの「母という役割から解放されて本当の自分を取り戻したい」という願いが提示されており、つまり「解放」のその先に踏み込んでくれるのは?と期待していたので(「解放」が本当のゴールなら、その願いが提示されるのはクライマックスになるはずなので)、離婚後の話にも十分に時間が取られているのは嬉しいです。

 

今回であんは母という役割から解放され、姓も元々の「佐藤」に戻り(離婚届を提出する描写がないので、まだ籍が残っている可能性もありますが)、それが「本当の自分」なのかはともかく、少なくとも結婚前の自分には戻ったわけです。

 

しかしいくら「家族」という枠組みを取り払い、あらゆる役割や属性から自由になったとして、完全な個人になることなどできるのでしょうか。結局のところ社会との繋がりは切ることはできませんし、その繋がりの中でしか自分というものは定義できません。

 

要するに、家父長制を壊したらそれで全てが万事解決となどいうことはなく、その先に誰もが納得できるような枠組みを再構築する必要があるわけです。

家父長制の問題点については現代においてもかなり共有されて、自明のこととなりつつあると思いますが、本作ではその先でどうするのか?という問いにまで踏み込もうとしているようで、非常に興味深いです。

 

もちろん、そんな簡単に答えが出る問いではないですし、肩透かしになる可能性も大いにありますが、この挑戦自体はかなり評価できるのではないかと思います。

 

残り2話、心して見届けたいと思います。とりあえずみんな幸せになってくれ。

 

 

それでは今回はこの辺で。

消灯ですよ。