昔のアイマスライブを観ようの会:アイマス7th「みんなといっしょに!」編

2012年6月23日、24日の二日間横浜アリーナで「THE IDOLM@STER 7th ANNIVERSARY 765PRO ALLSTARS みんなといっしょに!」が開催されました。

 

私は2日目に現地で観たっきり、BDも持っておらず一度も見返していませんでした。そんな中、最近BDが割と手に入りやすくなっているのを見て、今回なんのタイミングでもないですが購入して約11年ぶりに見返してみました。

 

このライブは、2011年のTVアニメ「アイドルマスター」の放映後に初めて開催された大規模ライブで、アイマスのライブとしても横浜アリーナは当時最大規模の会場でした。また、全国の映画館での同時上映・ライブビューイングがはじめて実施されました。

765ASのキャスト12人が全員集合しており、再度イベントで全員集合するのは4年半後の2017年1月28日・29日「Fun to the new vision!!」、音無小鳥役・滝田樹里さんを含めてのフルライブとしては10年後の2022年7月9日・10日「SUNRICH COLORFUL」を待つことになるので、今から考えてもかなり貴重な機会と言えるでしょう。

劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』のアリーナライブの元になった公演でもあり、ライブ自体が初見でも映画を見ていれば「あっ」となる場面が多々あると思います。

 

こうして概要を並べているだけでも当時のアイマスにとって特別なライブであったことが分かります。ただ、とはいえ10年前のライブですから、今の目から見ても特別に映るとは限りません。改めて見返してみると、思い出と比べて「あれ…?」となることは十分にあります。

 

で、実際に見返してみてどうだったかといえば、パフォーマンスも、トークも、楽曲も、衣装も、ステージセットも、ハッキリ言って今の方が全然良いです。しかし、当時として出来ることを詰め込んだ創意工夫に溢れたライブになっており、今見てもその熱量と勢いが伝わってきて、その特別感は全く失われていませんでした。むしろ今の目から見ることによる驚きもあって、改めて特別なライブだったなあと思えました。

 

まず目に入るのがステージセットのシンプルさ。今のような凝った装飾はゼロで、メインステージから花道が伸びていて横に広がったセンターステージへと繋がるという構成も基本的にはシンプル。ただセンターステージの左右端からアリーナへ降りる階段があって、アリーナの観客と同じ高さで通路を歩いていく様は今見てもびっくりします。センターステージ自体も今に比べて低い感じで、カメラによってはまさにサイリウム(ペンライトではなくサイリウムを持ってる人が多いのもこの時期ならでは)の海の中で歌っているようで綺麗した。またステージが低い分、センターステージ中央にはリフトがあって、アリーナ後方でも見えるような工夫もあって良い。

観客とキャストの一体感がビジュアル的に分かるようなステージセットで、パフォーマンスやトークの中でも、みんなで手を振る振りがあったり、ウェーブがあったり、合唱があったりと、まさに「みんなでいっしょに」を体現したライブで、その楽しさや熱量が今見ても伝わってきます。(合唱については最近のMOIW2023でも同じでしたが、やはり曲による感じはします。コール曲はコールが優先されてしまいますし、逆にマスピや今回の「いっしょ」のようなミドルテンポで大円団感のある楽曲はちゃんと合唱になる感じがします。当時泣きながら「いっしょ」を合唱したのを思い出しました)

他には劇場版でも再現された印象的なスクリーンにキャストシルエットがバーン!と映る様はやはりアガりました。また、今は定番の映像演出もこの時はほぼ皆無で、唯一あるのが『約束』の2番サビ頭にモザイク状の光のアニメーションが映ったと思ったらスクリーンに生シルエットが映るという、まさにここぞ!という使い方がされていました。9thのあの『約束』もいいですが、今回のようにシルエットだけで存在を感じさせる演出も粋だなあと思いました。このシンプルなステージの中で、他にも劇場版で再現されたセンターステージ正面からのカメラなどなど、全体通して印象的な絵面がたくさんあるのがすごい。

 

衣装もクオリティで見れば今の方が良くできているのですが、キャラカラーを前面に出したカラフルな(戦隊モノチックな)近年の765ASの衣装のフォーマットがここで出来上がった感じがあります。そしてこのカラフルな衣装がシンプルなステージの中でよく映える。アイドルごとに形も凝っていて、見ているだけで楽しいところがありました。

 

セトリはアップテンポではじまりバラードで終わる所謂「(当時セトリを組んでいた)ディレ1感」のあるセトリとは言えますが、中身は結構捻りがあってびっくりするところもたくさんありました。最初のブロックから『チアリングレター』、『風花』ときて『おはよう!!朝ご飯』で締めるびっくり展開。メドレーでは『TOWN』の「てってってー」合唱というびっくり選曲から『my song』の急転直下など、なんなんだという流れもあるのですが別に気にならないのが不思議。この頃は楽曲の製作陣の8割がナムコバンナムサウンドチームか元ナムコ勢で、サウンド的な一貫性があるため多少ムチャな流れがあっても受け入れられるのかなあと思ったりしました。今は製作陣も楽曲の幅も広がっていて、だから最近のライブではムチャな流れがあると気になってしまうのかも。

あと全体の構成として、最後の挨拶をしてから1曲やって本編終了、アンコールは曲だけやって終わりという流れで、本来こうあるべきだよなあと思ったりもしました。あとダンサーさんの名前を一人一人読んで紹介するのもいいなと思いました。

 

細かいところをあげていけばキリがないですが、今回改めて7thライブを見返して一番思ったのが「これを10年後も変わらないどころか、より高い熱量でやってるんだよなあ」という感慨。これだけのライブをやっていて「あの時は良かったなあ」ではなく「あの時“も”良かったなあ」と思える嬉しさ。みんなで盛り上がろうという姿勢は最新のライブである「SUNRICH COLORFUL」でも全然変わってなくて、長い歴史の中で未だ現在進行形であることの尊さは、同じく長く追ってきたからこそ感じられるものだよなあと思ったりもしました。

 

ということで、今改めて昔のライブをみるというのも、結構発見があって面白かったので、今後も気が向いたらやって観たいと思います。

 

あと「SUNRICH COLORFUL」のBDはよ。

 

 

それではこの辺で。

消灯ですよ。