ミリオンライブ!「M@STER SPARKLE2」シリーズひとり総選挙

ミリオンライブ!のアイドル52人のソロ楽曲を収録したCDシリーズ「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE2」が前回の第10弾をもって完結しました。全体通してクオリティの高い楽曲が多くていいシリーズだったので、総括としていろんな角度のランキングを発表する「ひとり総選挙」形式©︎TBSラジオ「アフター6ジャンクション」で振り返ってみたいと思います。曲名の横の数字は収録アルバム。

 

楽曲ベスト5

5位『ハッピーマイガーデン』03

歌:木下ひなた(田村奈央作詞・作曲・編曲:木下龍平

カントリー調の楽曲に農業をモチーフとした歌詞、そしてひなたのエモーションに満ちた歌声が噛み合って、ひなたらしい、とても感じのいい曲になっていた。

 

4位『わたしルネサンス』06

歌:ロコ(中村温姫作詞:ZAQ  作曲・編曲:白戸佑輔

白戸さんのヘンテコな曲に、ポエトリーリーディングみのあるZAQさんのラップが気持ちいい。内容的にも物を作る人の気概や熱さを感じられて元気が出る。

 

3位『愛のMagic! Once Again!』08

歌:島原エレナ (CV.角元明日香作詞・作曲・編曲 m.c.A・T

基本的に踊れるいい感じのポップスでありながら、憂いを帯びたメロディーが深みを与えている。無限に聴ける。

 

2位『きまぐれユモレスク』09

歌:箱崎星梨花(CV.麻倉もも) 作詞・作曲:mekakushe 編曲:tomggg

ウィスパーなラップはとろけるように甘いだけでなく、絶妙なズレが良いグルーブを生んでいて気持ちがいい。脳の快楽中枢を刺激される。

 

1位『週末だけのハーレクイン』04

歌:百瀬莉緒山口立花子)作詞:唐沢美帆 作曲・編曲:板垣祐介

最高。ちょっと気の抜けたディスコに、唐沢さんの抜けのいいストレートな歌詞がとても合う。それでいてグラスを用いた時間表現などテクニカルにも気が利いていて、それに合わせて変化する莉緒の歌声も良い。

 

 

アルバムベスト3

3位『09』

バラエティに富んだ、それぞれに打率の高い楽曲が非常にバランスよく配置されていて、1周した時にライブを聴いたような満足感がある1枚。

 

2位『10』

こちらも全体通して様々な曲調がありながら打率が高く、それでいてどこか一貫して冬の空気が感じられ、さりげなく出る季節感が粋な感じ。

 

1位『05』


この盤はほぼダンスミュージックで統一されていて、1曲ごとにどうこうというより1枚で1つの作品と言えるほどまとまりがあって、当然どの曲も良い。無限に聴ける。唯一静香の曲だけがロック調だが、それがかえっていいアクセントになっていて飽きさせない。

 

 

歌詞ベスト3

3位『リーチ・アップ・ステップ!』10

周防桃子(CV.渡部恵子作詞安藤紗々 作曲編曲酒井ミキオ

いつか夢の向こうへ

一緒に行こうよ...なんてね

桃子ソロのひとつの決定版と言えるような的確な歌詞でありながらも、その表現は抑制が効いていてさりげないところが良い。

 

2位『折紙物語』04

歌:白石紬(南早紀)作詞:中村彼方 作曲・編曲:グシミヤギヒデユキ(Hifumi,inc.) 

いつか羽ばたく

ああ 私だって

太陽のように

中村さんの歌詞ということで、改めて読んでいくと頭を悩ませる表現があるのだが(引用部の「羽ばたく〜太陽のように」とか)、曲に乗せて聴くと全然気にならないのが、いつも通り心を捉える不思議な魅力になっている。これまでの紬ソロ『瑠璃色金魚と花菖蒲』『さかしまの言葉』(どちらも中村さん作詞)との流れで聴くと、「羽ばたく」という表現が非常に感動的に響く。

 

1位『週末だけのハーレクイン』04

歌:百瀬莉緒山口立花子)作詞:唐沢美帆 作曲・編曲:板垣祐介

楽しむために 弾けよう 頑張った精神(こころ) 救済

不景気なんて なんのその 今宵 経済まわしましょう

唐沢さんの歌詞は、どんなヘンテコなモチーフ(カレーとか筋肉とか)を扱っていても基本的に爽やかで衒いがなく、聴いていて元気が出る。そんな唐沢さんの歌詞の良さが凝縮されている上、音の置き方や詩的な表現の使い方も的確ながら、全体的にはバカっぽい楽しさを強調する気取らなさも最高。

 

 

タイトルベスト3

3位『ゆえに…なんです』03

歌:真壁瑞希阿部里果)作詞・作曲・編曲:佐高陵平(Hifumi,inc.)

気になるタイトルというだけでなく、中身を聴いて「数学」モチーフであることの納得感もあり、それできっちり1曲通している気の利きようはすごい。

 

2位『あたためますか?』01


思いつきそうで思いつかない、その手があったかと思わせるとてもいいタイトル。これだけでもう勝っている。欲を言えば歌詞の中身でもう一捻り欲しかった。

 

1位『パーフェクトゲーム

歌:永吉 昴 (CV.斉藤佑圭)  作詞・作曲・編曲:重永亮介


非常にパワーのある文字列で、このタイトルの曲というだけで元気がでる。曲全体としてもしっかり力強く、タイトルに負けていない。

 

 

ASベスト3

3位『Discord Area』

歌:秋月律子(CV.若林直美作詞:松井洋平 作曲・編曲:白戸佑輔 

律子の特徴的な声の張りを、細かく刻んでリズムを作るという発想が律子の新境地を開いていた。個人的に律子曲全体でも結構上位。

 

2位『プルメリアの花』

歌:萩原雪歩 (CV.浅倉杏美)  作詞・作曲・編曲:XELIK

ここにきてのテクノ系ダンスミュージックを、気負わず力を抜いてさらりと歌いこなす感じがとても良かった。息多めの透明感はそのままに、少しねっとりと生っぽさが出た歌声は、力の抜けた雪歩の素の感じが出ていて、また新たな表現が聴けた嬉しさがあった。MA4『芽吹の季』の次が『プルメリアの花』という繋がりもなんだか良い。

 

1位『交わる季節』

歌:四条貴音原由実作詞・作曲・編曲:in the blue shirt

アイマスにはなかなか無い、シンプルだが聴かせる曲で、貴音の歌声の花も際立っている。和のモチーフの入れ方も非常に上品で、爽やかながら気品もあるいい曲。

 

 

松井洋平ベスト3

3位『Walking on the Square

歌:宮尾美也(CV.桐谷蝶々) 作詞:松井洋平 作曲・編曲:藤原彩豊

このシリーズでも52曲中9曲と安定の最多作詞となった松井さん。その複雑さも極まってきた中、ギリギリ暗喩も理解できる、バランスのとれた聴きやすさがあるのがこの曲。

 

2位『シャル・ウィー・ダンス?』

歌:徳川まつり(諏訪彩花作詞:松井洋平 作曲:廣中トキワ、編曲:家原正樹

まつりの「なのです」という口調を入れ込んだ歌詞が、ただのキャラクター表現だけでなく、音としての楽しさまで昇華したテクニカルな1曲。下手に「です」「ます」口調を歌詞で並べると単調になるところ、そうなっていないのは流石の職人技。

 

1位『ユニーク・スター・プレイヤー!』『オン・ステージ・プレーヤー!』

歌:双海真美下田麻美作詞:松井洋平 作曲・編曲:AstroNoteS

2曲を同時再生するとひとつの曲になるという、恐ろしい手の込みよう。掛け合いやら対比やら、ここまでやられると作曲のAstroNoteSも合わせて感服するほかない。そしてそのギミックがギミックだけに終わらず、しっかり亜美真美のキャラクター表現になっているのだからなお凄い。

 

うたベスト3

3位 松田亜利沙『アイドルは、かく語りき』

歌:松田亜利沙(村川梨衣)  作詞・作曲・編曲:ZAQ

これはさすがに村川梨衣が凄いと言わざるを得ない。オタクと歌が上手い人が交互に出てくるこの怒涛の展開は、声優の歌うキャラクターソングでしか味わえない。そしてそれがちゃんと亜利沙キャラクター表現にもなっていて、意外と感動できたりするのも面白い。

 

2位 木下ひなた『ハッピーマイガーデン』

歌:木下ひなた(田村奈央作詞・作曲・編曲:木下龍平

単に情感のこもった歌というだけではなく、その奥の実在感まで感じさせるのが凄いところ。『アイドルは、かく語りき』同様、声優の歌うキャラクターソングならではの味わいがあった。

 

1位 春日未来『しあわせエンドロール』

歌:春日未来 (CV.山崎はるか) 作詞:唐沢美帆 作曲・編曲:原田篤Arte Refact

これは逆に情感を込めすぎず、歌うまでない、元気すぎもしないフラットな歌がかえって刺さる。テクニックでない、耳を惹きつける魅力が確実にあって、まさに「アイドル」の歌になっていた。

 

 

色々書いてきましたが、今回触れなかった中にもいい曲はいっぱいあって、あくまで今の気分でのランキングという感じです。1月のライブきっかけとかでもっと話題になって欲しい。改めて毎回追うのが楽しいシリーズでした。これで「M@STER SPARKLE2」シリーズについては一旦の締めとします。

 

 

それではこの辺で。

 

消灯ですよ。