【スタマス】ざっくりプレイ感想(1周クリア・ネタバレ有り編)

アイドルマスター スターリットシーズン』1周目クリアしました。(前半4月〜8月までの感想→【スタマス】ざっくりプレイ感想(4月〜8月編) - 未詳の空論)

 

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とりあえず1周を終えての感想としては、かなり面白かったです。ストーリーは王道スポ根もので、『輝きの向こう側へ!』を思わせる展開もあり、どの層でも一定以上楽しめる練られた物語になっていたと思います。ストーリーはボリュームもかなり多くて、これだけじっくり長いスパンで物語を描けるのは、じっくり腰を据えてプレイできる家庭用ならではだったでしょう。

ゲームとしても前半まるまる使ってチュートリアルをやるような形で、結構やることが多い中そこまで混乱しないようになってますし、課されるタスクをこなしていけばまあ詰むこともない親切設計になってたと思います。(私は1回レッスンの難易度変え忘れてタスク失敗しました。事務員さんがこまめにメンションしてくれるのに聞かないから……)

それでいて難易度は結構歯応えもあって、最後に至るまで月末ステージクリアは毎回ギリギリでした(週末ステージは数回失敗しました)。人によっては難しく感じたり、もっと余裕にできたりするのでしょうが、私は程よく(余裕の無くなる12月はかなり)ハラハラできてちょうどいい難易度でした。毎月要素が増えてくのも楽しいですし、最後まで飽きずに走り切れました。(ただストーリー中心というのもあって周回プレイにはそこまで向かなそうですが)

総評としてはこんなところで、ここからは主に後半のストーリーを中心に細かいところを書いていきます。

ちなみに1周までのプレイ時間は187時間となっていますが、これは本作がPS4のスリープ中の時間もカウントされる仕様になっているためで、正確なプレイ時間は分かりませんが多分50〜60時間ぐらいなんじゃないかと推測しています。

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後半9月〜12月感想

まずは今作で新しく登場し、ストーリーの核となった奥空心白さんとあやや(亜夜)について。見た動きをすぐコピーできる心白さんの「自分が無い」という問題については、事前の情報で想像できる範囲でしたが、女優である奥空母(親バカ)の影響というのはちゃんと練られてると感じましたし、8月のクライマックスも王道ながら丁寧な作劇で素直に感動しました。

8月に心白さんの葛藤が解消されてからは、全てのシリアスがあややにおっかぶせられていてちょっと気の毒でした。実際あややはなにも悪く無いのに、突然相方が蒸発して、なんとか立ち直ったと思ったら消えた相方が他所で元気いっぱいアイドルしてたらそれは曇る。

ふたりがユニットというのも、明らかに対になる名前やデザインから想像はついていましたが、ラストにふたりのステージを見た時はやはりグッときました。ただ、ふたりが仲直りするきっかけが「ダンスバトル!からのダチ!」というド直球スポ根展開だったのには正直爆笑しました。モノローグで心情が語られるという演出も今までのアイマスではなかなか無かったので、なんか不思議な感じがしたんですよね。元気いっぱいな心白さんと曇ったあややの対比は関係ないですがアニメ『さらざんまい』を思い出しました。「関係…大ありだ!」

ちょっと言いたいことがあるとすれば、このあたりのコミュであややが自分の心情を口で説明しすぎるのはちょっとどうにかならないのかなあとは思いました。心白さんと違ってあややは関わるポイントが多くないので、どうしてもひとつの場面に入れなければいけない情報が多いというのも分かるんですけどね。

ついでにラストの色々不思議な展開にも触れますが、まず最後のライブが18時開演、アンコールが明け方という不自然な構成。コミュ進めてる間は「何これ?」と思ってましたが、挟まれるMVで歌マスが月夜、心白さんとあややの『EVER RISING』では夜明けを描いているのを見てこれがやりたかったんだと納得しました。まあ不自然極まりないのは間違いないのですが、その意図に納得できれば、こういうゆるさも個人的には割と許せてしまいます(これ書いてて気づいたのですが、ディアマントとの対決直後に謎のカウントダウンがあったのは年またぎってコト!?)。「心白と亜夜の歌をききたい? YES NO」ってスクリーンに出して投票を募るくだりもなんかシュールすぎて面白かったんですが、配信がどうのっていう展開はストーリーに直接関係ないし、コロナ禍を反映して途中から追加したんですかね?

あとはメインとなる765勢ですが、作品を重ねる中で、家庭用に限ってもコミュの新しさを出すのが難しくなっていたと思います(『プラチナスターズ』では事務所を飛び出したり、『ステラステージ』では本質を掘り下げたりしたのは、それゆえの試行錯誤でしょう)。その点本作では成長後かつ後輩との関わりで、かなり新しい色が出せていたと思います。しばらく離れてからの再会という形も面白かったですし、まだまだ765も新たな切り口があると実感させてくれました。エピローグ(ルミナスひとりひとり話すので超長い。もちろん気持ちは分かるので全員ちゃんと聞きました。プレイしてたのが明け方だったので超眠かったですが)も未来に向かった話になっていて良かったです。

後輩メンツに関して、ミリオンは今も追ってますし(未来の活躍については前半の感想で)、デレも追ってた頃の古参メンツだったので戸惑うこともなかったのですが、問題はノータッチのシャニ組。デレとはまた違った「濃さ」を感じて最初は面食らったのですが、その中で果穂ちゃんが元気可愛くて一気に好きになりました。かわいい。個別に追うかはまた別の話ですが、こういう機会はなるべく先入観無しで楽しんでいったほうが絶対いいので、今後もなるべく食わず嫌いせず接していけたらと思います。

それぞれじっくり接する時間もあったのでそれぞれに愛着も湧いていて、ラストの歌マスや『GR@TITUDE』で各チームが見せ場を作っていく流れは感慨深く見ていました。

細かな演出面では、バストアップの連続にならないよう、各キャラが色んな位置にいたり、ワイプを使ったり飽きさせないような工夫が印象的でした。特に3Dキャラの動かし方は、ミリシタでの知見がかなり活かされていたんじゃないかと思います。

他で言えば、絆コミュに応じて各キャラにまつわる品物が増えていくのも印象的でしたが(貴音のカップ麺のインパクトたるや)、エピローグでそれらの品物が無くなってがらんとした事務所を映して「別れ」を演出するのが上手いなあと思いました。別れは初期アイマスの重要なポイントのひとつでしたが、それが難しくなった昨今(スマホゲーなんかは特に)、こういう形で見せてくれたのは大変良かったと思います。

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こういう「大きなストーリー」で展開していくのは、家庭用ならではの「プレイヤー個々の物語」が無くなるんじゃないかという懸念もあったのですが、ルミナス内での組み合わせの自由度はかなりあったですし、ラストもセンター選択の余地があったりして、そこのバランスどりもできていて好感触でした。

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本作は単体のゲームとしても(多少粗はあれど)十分良くできていたと思いますし、開発側も言っているように今後の可能性も広がったと思います。頑張ったねくたぴっぴ!良かったよ!

 

ちなみにやり込み要素はまだ全然触っていないのですが、ここまで一気にやりすぎたので、あとはゆっくりやっていこうと思います。

 

それでは今回はこの辺で。

消灯ですよ。